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製造・販売という本業による収益獲得力はB社のほうが高いということになります。
このように資産の中身に大きな差がある場合は、上で計算したように利益に合わせて分母の資産を調整する必要があります。 この方法のほかに、分母に資産合計をもってくるのに見合って、分子にも営業利益だけでなく、投資有価証券が稼いだ受取利息や受取配当金を加えるという方法もあります。
「営業利益+受取利息・受取配当金」を「事業利益」と称し、事業利益÷総資産でROAを計算するという方法です。 つまり、となります。
この算式の方が、営業利益を使う算式より、分母分子の対応という面で理論的に正しいといえます。 ただ、損益計算書に現れている営業利益がそのまま使えるという手軽さゆえに営業利益を使うことも多いようです。
受取利息・受取配当金は営業利益に対してわずかなウェイトしか占めていないことが多いので、それで用が足りると考えているわけです。 この定義に基づいて計算すると、A社のROAは9%のままですが、B社のROAは9.17%(110÷1,200)となります。
B社が先ほど計算したようにせっかく、本業で10%の利益を上げているのにROAが9.17%になってしまうのは、5%の利息しか生まない債券を持っているために薄められてしまったからです。 薄められた結果、B社のROAの優位性はわずかなものになっています。
B社は、多額の資金を使うような設備投資計画がないのであれば、保有債券を売却してその資金で自己株式の買い入れをするかあるいは有償減資をするといった財務戦略をとることによってROAを高めることができます。 それでは、株主の観点から見た利益率はどうでしょうか。
R0Eは、会社本来の収益獲得力では優れているB社より、A社の方が遥かに高くなっています。 これはどういうわけでしょうか。
ここでレバレッジ効果(挺の効果)がものをいうことになります。 上の表で点線で囲んだ部分が営業利益獲得のための製造・販売活動に動員されている資産・負債です。
この資産・負債をネットして正味金額を求めると、A社もB社も830になります。 営業利益獲得のために動員されている正味の資産という意味でこれを「正味営業資産」と呼ぶことにします。
「正味営業資産」と投資有価証券などその他の資産の合計を「正味総資産」と呼ぶことにします。 A社は830の正味総資産を借入金600と純資産230で賄っています。
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